HandmadeCozyLife

料理を中心に、手作りや少しの工夫で自分らしく、お得でややレトロで、ちょっぴり豊かな普段を公開していきます。

マイカー

あなたのアピールポイントはなんですか。都内在住でマイカー持ち、と婚活男性からアピールされたら、私は間違いなくドン引きします。これは特にバブリーな感覚の持ち主にありがちなことだが、「こんなに贅沢できるオレってカッケー」なんて思っていることがバレバレです。

 

でも少しもかっこよく映っていません。むしろ「オレは無駄遣いの達人だ」、さらには「歩行者に迷惑かけることも平気」アピールしているように映っています。見栄を張れば張るほどダサいのです。堅実さをアピールされたらぐっとくるのにもったいない。そもそも私は小さい頃から車酔いしてきたせいか車が苦手で知識も興味もあまりないので、「で?何がどうすごいのかわからないし、資源がもったいないし、感心しない」と反応してしまいます。ただし、マイカーを持っているのが見栄を張るためではなく、田舎の実家に帰って介護を手伝うためであったり、辺鄙なところにいる高齢の親戚を病院に連れて行けるためであったりすれば、印象が変わります。

 

そういう自動車のマイカー目線ではなく、車いすのマイカー目線で街を見られるとどうなるか。私は介護時代に車いすを押していたので、街中の段差や車いすの方の視線や手の位置をまったく考慮していない設備に気付くのです。わざわざバリアフリーにするためにランプを取り付けたのはいいけど、その先にある肝心の自動券売機、自動販売機、洗面台などが高いと、手が届きません。今は多くの方がイヤホンを入れているので周囲の音が聞こえていない、という状況を想像することが容易になったと思いますが、目が見えていないとどうなるのでしょうか。段差が多く、人や車、自転車の流れなどが不規則的だと正直視覚障害がなくても怖いです。しかし、一口で「目が不自由」と言ってもいろいろあり、わずかにでも見えている場合、明暗しか判別できない場合、動きは捉えられる場合、まったく見えない場合、などがあります。私もメガネを外すと近眼+乱視のおかげでほとんど見えないので、温泉や銭湯が昭和丸出しな多色使いをしてくれると段差が分りやすく、大変助かります。

 

「オレはこんな車を持っているんだ、すごいだろ」は感心しませんが、気遣いができるような想像力を持っていれば感心します。