アヒルのクチュール
物心ついた頃にはすでに相棒となっていたアヒルのぬいぐるみは、推定年齢30歳。私が2歳の頃に誰か(おそらく父)に買ってもらった。もともとサンリオのダッカドゥのぬいぐるみだった可能性があるが(ダッカドゥなんて古くて覚えていないだと?こんなキャラです):
可愛がりすぎてボロボロになり、手先が器用でとにかく娘(私)が可愛くて仕方が無かった父が新しくアヒルのぬいぐるみを作り、ボロボロになった元のぬいぐるみを中に詰め、仏像と同じように入魂式を行った。結局私が4歳になる少し前にもう一度全身整形をしたアヒルは、そのまま現在に至る。その頃から人形用の派手なワンピースを着せていて、そのウエストの位置にあった真珠の飾りから「パールちゃん」と名付けた。
そのワンピースもやがてボロボロになったので、高校生の時に新しいワンピースを作ってあげた。デザイン画、型紙からスタート。世界に一羽しかいないパールちゃんの服なので、当然完全オーダーメイドだ。こんなに小さいとミシンがかえって億劫になるので、全部手縫いだ。
私も親バカなのでもう一枚。ウエストの青いバラの中心には大きな真珠ビーズが入っている。
帽子を外してお顔を見る。
高校生の頃は当時自分で思っていたより暇だったなぁ~。小さい頃にパールちゃんを公園に忘れた時、両親だけでなく、母が忙しい時に私を見てくれていた母の友人もお尋ね者ポスターを作ったり、同じ型番のぬいぐるみを取り寄せたりしてくれた甲斐があって、無事に手元に帰ってきてくれた。その後パールちゃんはアメリカ、ギリシャ、エジプト、トルコにも、一緒に来てくれた。今は私の実家でのんびり過ごしていると思われる。